ムラサキシキブ

NHK大河ドラマ、光る君へでもおなじみの、源氏物語の作者の名をもつ花木、紫式部。

もともとは、濃い紫色の実をたくさん付けることから、紫重実(むらさきしきみ)と呼ばれていたのが、江戸時代ごろから紫式部(むらさきしきぶ)と呼ぶようになったといわれています。

学名はCallicarpa japonica(カリカルパ・ヤポニカ)。日本に産する美しい果実という意味です。
英名ではJapanese beautyberryとも言われています。
初秋には緑の葉につややかな宝石のような美しい紫紅色の実をつけ、秋が深まってくると葉は黄金色に黄葉し、何れのコントラストにも趣きがあります。
花言葉は「聡明、上品」。
まさに才媛紫式部を想わせる花木です。

そんな紫の実と葉の様子をかわいらしく配置してみました。

10月21日の誕生花です。

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瓢箪間道

ヒョウタンは、真ん中がくびれたユニークな形の果実が特徴的な、ウリ科ユウガオ属の植物。
蔓を伸ばし、大きな葉を繁らせて生育するので、真夏の日光を遮る日陰棚をつくるのにピッタリです。

最古の栽培植物の一つで、原産地のアフリカから世界各地に広まったと考えられています。食用の品種もありますが、基本的には有毒植物で、観賞用として栽培されています。

■とても丈夫
ヒョウタンは丈夫で育てやすい植物のひとつです。
種子は耐久性が強く、海水にさらされた場合でも高い確率で発芽します。
草勢が強く、スイカやカボチャの台木としても利用されています。

■観賞用
果肉部分を除去し、乾燥させたヒョウタンの実は軽くて丈夫で、昔から容器や飾り物として利用されてきました。
多孔質であるために内容液が少しずつしみ出し、気化熱が奪われるため中身が気温より低く保たれることから、水筒や酒の貯蔵に利用されてきました。
小さなものは七味入れとしても馴染みがあります。
最近では、電球を入れて瓢箪ランプとして楽しむ方法もあります。

千利休はヒョウタンを茶道の花器として使った先覚者だそうです。

■縁起物としての「瓢箪」
末広がりの形をした瓢箪は、古来より縁起物として親しまれてきました。
「3つ揃って三拍(瓢)子で縁起良し」
「6つ揃って無病(六瓢)息災」
蔓が伸びて他のものに絡みつくことから「商売繁盛」
実の中にたくさんの種が入っていることから「子孫繁栄」
風水では、ヒョウタンには邪気を払う力が宿るとされています。

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日本固有種どんぐり

娘が小さいとき、なかやみわ先生の「どんぐりむらのどんぐりえん」という絵本を読んで知ったこと:

「どんぐり」って、いろんな木の実であるということ。

「どんぐり」って、ベレー帽をかぶったピーナッツみたいな形ばかりではないということ。

私はそれまで、どんぐりという種類の木の実だと思っていたし、ベレー帽をかぶったピーナッツみたいな形の木の実がどんぐりだと思っていました。

実は、「どんぐり」というのは、ブナ科に属する樹種の果実の俗称で、日本固有種だけでも22種あるそうです。

ピーナッツ部分の正式名称は、堅果(けんか)。堅く乾燥した果実、またはその皮のことで、英語でいうとnutです。
基本的にはピーナッツ型ですが、より球体に近かったり、栗のようにいびつだったりします。樹種によって大きさも異なり、個体差もあります。

ベレー帽部分の正式名称は殻斗(かくと)。俗称としては、「ぼうし」「はかま」など。
殻斗は、
形・・・ベレー帽型の他、ふさふさヘア型、堅果を覆うピスタチオ型など、表面・・・縞模様、鱗模様、トゲトゲなど
に分けられます。

いわゆる、ザ・どんぐり(ベレー帽をかぶったピーナッツ型)だけではなく、日本固有種22種類で、どんぐり柄を作ってみました。

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imozuru stripe

芋づる式とは、一つの物事をきっかけに、関連する人や物が次々と明らかになること。
芋づる式とは、サツマイモなどの芋の蔓をたぐると、次々と芋が連なって出てくる様を例えたものです。

芋づる式にサツマイモが出てくるときの嬉しさを柄にしてみました。

#サツマイモ,薩摩芋,甘藷,sweet potato

星菱

星のきらめく様子を、日本の伝統模様、花菱風に並べてみました。

星の色は、星の表面温度によって変わり、赤から黄、青白くなるにつれ、表面温度が高くなります。
赤い星は、質量の小さい星か年老いた星、青白い星は、質量の大きい若い星のことが多いです。
ちなみに、表面温度約6000度の太陽は、黄色い星です。

おはぎの柄

おはぎ。
もち米をあんこでくるんだ、おばあちゃんが作る、昔なつかしい、素朴なおやつのイメージですが、
今、おしゃれで味も見た目も新しいおはぎが人気なのだとか。

ちなみに、萩の季節、秋のお彼岸に食べるのが「おはぎ」、
牡丹の季節、春のお彼岸に食べるのは、同じものですが、「ぼたもち」と呼ばれます。

新しくても、やっぱりどこか素朴でなつかしいおやつ、おはぎをイメージした柄です。

渡り鳥の柄

日本で見られる野鳥の半分以上は渡り鳥です。

秋に日本にやってきて越冬する鳥は「冬鳥」と呼ばれます。主にロシア、シベリアなど北方から、冬の厳しさを逃れてやってきて、日本で餌をとって過ごし、春に生まれ故郷へ帰ります。
春に日本にやってきて夏を越す鳥は「夏鳥」と呼ばれます。主に南半球から、夏の暑さを逃れてやってきて、日本で子育てをし、秋に生まれ故郷へ帰ります。
春と秋に日本を通過する鳥は「旅鳥」と呼ばれます。夏は日本より北の国で繁殖し、冬は日本より南の国で越冬し、春に生まれ故郷へ帰ります。

渡り鳥は、日本の春と秋の風物詩です。
渡り鳥に関連する、たくさんの季語もあります。

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モンブランチェック柄

秋といえば、栗。栗といえば、モンブラン。

なんとも言えず食欲をそそるあのモンブランのおいしそうなクリームの感じを柄にしてみました。

秋の七草の柄

秋の七草です。
春の七草は七草粥で有名ですが、
秋の七草は食べずに鑑賞します。

奈良時代の歌人、 山上憶良(やまのうえのおくら)が 万葉集で選定した

女郎花(おみなえし)
薄(すすき)
桔梗(ききょう)
撫子(なでしこ)
藤袴(ふじばかま)
葛(くず)
萩(はぎ)

の7つです。
秋らしい繊細な草花だと思います。

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松茸の柄

キノコの王様、マツタケ。
香りマツタケ味シメジといいますが、マツタケを日本ほど好んで食べる国は他にないようです。
マツタケは未だに人工栽培が難しく、手入れの行き届いたアカマツの里山が減少しているため、国産の松茸は目が飛び出るようなお値段ですね。

そんな高級キノコ、マツタケを柄にしてみました。こんなにたくさん食べられることはまずないでしょうね・・・。

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エノキタケの柄

エノキダケをモチーフにした柄です。

一年中出回っているイメージのエノキダケですが、野生のエノキダケの旬は10~11月ごろ。
ひょろひょろのもやし状のエノキダケは、栽培されたためで、野生のエノキダケは、もっと傘が広くて、シイタケのような形をしています。
ちなみに、なめたけは、エノキダケの栽培方法を変えて、加工したものだそうです。
そういわれれば、似ているかも・・・。